ジャパンダイジェスト

ミュンヘンマラソン応援記

10月13日、今年で28回目を迎えたミュンヘンマラソンが開催されました。前夜の冷たい雨とは打って変わって晴天に恵まれた当日、ランナーたちの応援に出掛けてきました。

この日はフルマラソン、リレーマラソン、10km ラン、そしてハーフマラソンの4種目が行われ、総勢1万9000人がミュンヘンの街を駆け抜けました。出発はオリンピック公園(Olympiapark)で、スタートは午前10時(ハーフマラソンのみ14時に別地点からスタート)。全種目のゴールはオリンピアシュタディオン(Olympiastadion)です。前日には、トラハトラン(Trachtenlauf)という、民族衣装を着て走るレースも開催されました。このレースの目的は、楽しく走ること。速さを競うわけではありません。バイエルン地方のみならず、世界各地の民族衣装姿の参加者が集まりました。中には、着物姿のランナーもいたとか。

さて、フルマラソンのコースはミュンヘン市の中心部から英国庭園(Englischer Garten)を抜けて東へ続きます。そしてベルク・アム・ライム(Bergam Laim)地区を経由し、ローゼンハイマー・シュトラーセ(RosenheimerStraße)、旧市街(Altstadt)を通ってゴールへ。コースマップを片手に、電車で各応援ポイントを回りながら沿道でランナーに声援を送った見学者の数は、約8万人に上りました。

今回のフルマラソンの参加者は約8000人。ミュンヘン以外のドイツ国内 各地からはもとより、フランス、イタリア、オランダ、英国、そして遠くは米国から駆け付けた人もいたそうで、その顔ぶれは国際的でした。また、当日60歳の誕生日を迎えたという男性も完走し、ゴールで盛んな拍手が送られていました。コスチュームに趣向を凝らした参加者も見受けられ、着ぐるみ(リンゴやビール瓶)を着た人、旗を担いだ人、バイエルン民族衣装の革ズボンを着た人、「魂」と書かれた日の丸のハチマキを締めた人など、実に様々。中には、これで42.195kmも走るのは大変なのでは? と思わせる愉快な格好のランナーもいました。

フルマラソンの参加者達。よく見るとスマーフの姿も。
約20km地点。あら? よく見るとスマーフの姿が……

オリンピック公園に戻ると、ゴール付近はランナーを出迎えようとする人々で大混雑していました。私たち見学者は、美しい黄葉の中を歩きながらスタジアムへ。優勝者のタイムは2時間18分56秒で、3時間を超えた頃から続々とランナーたちが戻って来ました。ゴールでは、民族衣装を着たスタッフが完走者1人ひとりに参加賞のメダルを進呈。観客席にいる家族や友人と手を振り合いながら、ゴールを喜ぶランナーの清々しい笑顔が印象的でした。皆さん、お疲れ様でした! そして完走おめでとう!

メダルを授与される完走者
メダルを授与される完走者

www.muenchenmarathon.de

Y. Utsumi
2002年からミュンヘン近郊の小さな町ヴェルトに在住。会社員を経て独立し、現在はフリーランスとして活動中。家族は夫と2匹の猫で、最近の趣味はヨガとゴルフ、フルート。
 
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