ジャパンダイジェスト

春の訪れを告げる、ベルリン・ハーフマラソン

4月7日、ベルリン・ハーフマラソンが開催されました。西ベルリン時代から数えると39回目となるこの大会は、ベルリンの春の風物詩ともいえるイベント。今大会は116カ国からこれまでで最多となる約3万7000人もの申し込みがあったそうで、そのうち3万5551人がハーフマラソンに、1524人がインラインスケートのレースに参加しました。

私にとってこのハーフマラソンは、初めて走る楽しみを教えてくれた大会。今回3年ぶりに参加してみました。

これまでスタートとゴールは東側のカール・マルクス大通りでしたが、現在工事中の関係で、今年からコースが変更になりました。6月17日通りがスタート、ブランデンブルク門がゴールという、秋のベルリン・マラソンと同じポイントです。

当日は晴天で絶好のマラソン日和。スタートは10時ですが、参加者が多いため、4回に分かれて走り始めます。自分がスタートする予定時間の15分前にその場に立っていればいいので、身軽な格好で直前に現れるランナーもずいぶんいました。

大会マスコット「フリドリン・フリンク」スタート直後、ランナーにエールを送る大会マスコット「フリドリン・フリンク」

戦勝記念塔の真下を半周し、まずはシャルロッテンブルク宮殿まで西に走ります。コースが変わった関係で、そこから南下し、リーツェンゼーを回りながら初めてのルートを走るのは楽しかったです。沿道を彩る数々の生演奏が、ランナーを鼓舞するだけでなく、沿道の雰囲気を盛り上げてくれます。クーダムのアデナウアー広場では、応援に来てくれた家族の姿を見つけることができました。

この日の私は、練習不足もたたり、14キロのポツダム広場あたりからペースが大分落ちてきました。17キロの最後の補給ポイントで、飲み物に加えてバナナもしっかり食べてもうひと頑張り。ウンター・デン・リンデンに入るとゴールはもうすぐです。青空を背景にブランデンブルク門をくぐることができるのは参加者の特権といえるでしょう。そして、ゴールしてから参加者全員にふるまわれるエルディンガー社のノンアルコールビールのおいしさも格別でした。今回は天候に恵まれたこともあり、レース後も芝生でくつろいでいるランナーの姿が目立ちました。

ブランデンブルク門をくぐるとゴールが待っているブランデンブルク門をくぐるとゴールが待っている

大会に合わせて旧テンペルホーフ空港の格納庫で開催されたエキスポでは、ドイツや世界各国のマラソン大会を紹介するブースも多く並んでいました。ベルリンで走る楽しみを覚えたからには、次はドイツの他都市のマラソン大会にも参加してみたい。そんな夢もふくらんでくる春の日々です。

ベルリン・ハーフマラソン:www.generali-berliner-halbmarathon.de

 
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中村さん中村真人(なかむらまさと) 神奈川県横須賀市出身。早稲田大学第一文学部を卒業後、2000年よりベルリン在住。現在はフリーのライター。著書に『ベルリンガイドブック』(学研プラス)など。
ブログ「ベルリン中央駅」 http://berlinhbf.com
守屋健(もりやたけし)
ドイツの自動車、ビール、そして音楽に魅せられて、2017年に渡独。現在はベルリンに居を構えるライター。健康維持のために始めたノルディックウォーキングは、今ではすっかりメインの趣味に昇格し、日々森を歩き回っている。
守屋 亜衣(もりや あい)
2010年頃からドイツ各地でアーティスト活動を開始し、2017年にベルリンへ移住。ファインアート、グラフィックデザイン、陶磁器の金継ぎなど、領域を横断しながら表現を続けている。古いぬいぐるみが大好き。
www.aimoliya.com
佐藤 駿(さとう しゅん)
ドイツの大学へ進学を夢見て移住した、ベルリン在住のアラサー。サッカーとビールが好きな一児のパパです。地元岩手県奥州市を盛り上げるために活動中。
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