ジャパンダイジェスト

大自然を半日で堪能できる ザクセン・スイス国立公園

皆さんは普段の生活で疲れたときや、なんとなく自分の心をリセットしたいとき、訪れる場所はありますか? 街の喧騒から少し離れ、自然に触れることで気持ちが落ち着くという人も多いはず。今回はそんなリフレッシュにぴったりな、ドレスデン近郊のパワースポットをご紹介します。

その場所は、ドレスデン中心地から東へ30キロに位置するザクセン・スイス国立公園。ドイツとチェコの2カ国にまたがる公園で、その雄大な自然を目当てに多くのドレスデン市民や観光客が訪れます。

ザクセン・スイスの魅力は大きく二つ。まずは、何といってもアクセスの良さです。市内から車または電車で40分ほどのところにあります(電車の場合はKurort Rathen駅で下車し、エルベ川を渡る船で対岸に渡ると山道口に到着)。ちなみに私のおすすめは、エルベ川沿いに伸びるサイクリングルートのElberadwegを自転車で走りながら、ザクセン・スイスを目指すこと。この場合も、ドレスデン市内から休憩を挟んでも2時間半ほどでザクセン・スイスに到着できます。サイクリングロードの途中にはビアガーデンやカフェもあるため、この時期になると多くのサイクリストを見かけます。

二つ目の魅力としてご紹介したいのは、雄大な自然の中での多様なアクティビティーです。93.5平方キロメートルの大自然からなるザクセン・スイス。ハイキングやサイリングはもちろん、ロッククライミングやカヤックなどの幅広いアクティビティーを楽しむことができるほか、大自然の中のステージではコンサートなども実施されています。ハイキングはレベルごとのコースがいくつもあり、簡単なコースだと30分〜1時間弱で行くことができます。また頂上近くにある「バスタイ橋」(Basteibrücke)からの眺めは、息をのむ美しさ。はるか昔、この地域一帯は海面下にあり、隆起と侵食の結果、現在の奇岩群ができたのだとか。その景観は、まるで映画「ジュラシック・パーク」シリーズの世界を彷彿させる自然のワイルドさがある反面、どこか神秘的でもあります。

ザクセン・スイスの代名詞でもある「バスタイ橋」ザクセン・スイスの代名詞でもある「バスタイ橋」

バスタイ橋の高台。公園の入場無料ですが、こちらは有料エリアバスタイ橋の高台。公園の入場無料ですが、こちらは有料エリア

今回、友人がドレスデンに1泊2日で遊びに来てくれたため、2日目の半日ほどを使ってザクセン・スイスでハイキングを楽しみました。アウトドア派で欧州中をハイキングしている友人ですが、頂上で彼女からこぼれた言葉は、「It is like a hidden gem of Dresden. 」(まさにドレスデンの秘宝だね)。 私自身にとっては5回目のザクセン・スイスでしたが、毎回新たな一面を発見できると感じました。むしろコースがたくさんあるため、そのたびに「秘宝」の美しさに魅了されてしまうほど。さくっと半日ほどで楽しむハイキングは、初心者にも大変おすすめです。皆さんもぜひ、ドレスデンに来る際はザクセン・スイスに立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

木々の間を歩いていると、突然このような景色が開けます木々の間を歩いていると、突然このような景色が開けます

芳野(よしの) 美歩(みほ)
高校・大学時代にカナダと英国へ留学し、日本での就職を経て、2020年10月に渡独。現在はドイツのおにぎり屋さん「Tokyo Gohan」にて広報および経理をサポート。趣味はロードバイクとランニング。ドイツ国内外の旅行兼マラソン大会出場のため、日々トレーニング中!
 
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