日本ではおやつの時間は3時ですが、ドイツのコーヒータイムは4時。ティータイムではなくコーヒータイムと呼ばれていることからも分かるように、ドイツでは紅茶よりもコーヒーがよく飲まれています。特にハンブルクは港町ということもあり、ドイツでのコーヒー普及の核になったとか。最近は紅茶派も増えてきましたが、現在でもカフェで紅茶を注文すると、ほとんどの場合はお湯とティーバックが出てきます。逆にコーヒーへのこだわりは強く、少し前までは、インスタントコーヒーや缶コーヒーはほとんど見かけませんでした。
美しい紅茶の色!
そんな圧倒的にコーヒー派の多いハンブルクで、本格的な紅茶を堪能できる英国風のティールーム「Eaton Place」を見つけました。店内にはエリザベス女王やバッキンガム宮殿の衛兵の写真があり、ちょっと気取りすぎという感じがしないでもありませんが、ゆったりとお茶とお菓子を楽しむことができます。ちょっとした贅沢気分が味わえる、そんな空間です。
紅茶へのこだわりはさすがで、1杯ずつではなく、ちょうどよく抽出されたお茶が、必ずティーポットでサーブされます。このティーポットは、銅を銀で包んだ素材でできており、少なくとも30分はお茶を温かく保つことができるとか。日本では「紅茶」と言いますが、ドイツや英国では「ブラックティー」と言いますよね。確かにドイツで紅茶を入れると水質のせいか、黒っぽいくすんだ色になります。石灰分が多いと膜ができてしまうことも。ところがEaton Placeの紅茶はまろやかな薄茶色で、時間が経っても美しい色合いのままなのです。茶葉だけでなく、水にもこだわりがあるのだろうと思いました。華やかな香りと、渋みのないとろりとした味わいは、驚きのおいしさでした。
店内の様子
イギリスのティータイムといえば、スコーン。単品でも注文可能ですし、お気に入りのお茶とセットにすることもできます。ジャムの種類を自分で選べるのもうれしいポイントです。ブランチや軽い昼食には、チーズやベーコンを添えたスコーンも。そして女子の憧れ、アフタヌーンティーでは、スコーンやサンドイッチが3段重ねのお皿に載って提供されます。こちらは要予約とのこと。何か特別な機会や、自分へのご褒美にいかがでしょうか。ギフトカードもあるそうなので、プレゼントにもいいですね。
カウンターにはケーキが並んでいます
また、Eaton Placeはティールームですが、コーヒーやソフトドリンク、アルコール類も注文できます。コロナ禍が終息し、ゆったりとしたティータイムでくつろげる日が早く訪れることを願っています。
Eaton Place:www.eaton-place.de
ハンブルグ日本語福音キリスト教会牧師。イエス・キリスト命。ほかに好きなものはオペラ、ダンス、少女漫画。ギャップが激しいかしら?
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