ジャパンダイジェスト

奇跡のような雪景色 ハンブルクでもそり滑り

お天気が悪いことで有名(?)なハンブルク。特に冬の間は、どんよりした日々が続きます。日本の知り合いに「南ドイツでは雪が降るけれど、北ドイツのハンブルクではあまり雪が降らない」と言うと、不思議な顔をされます。暖流の北大西洋海流の影響で、偏西風が吹いている間はそこまで気温が下がらず、雲の位置が低いので冬でも雨が降ることが多いのです。冬の雨は実際の気温よりも体感温度がずっと低くなり、「nass und kalt(湿っぽくて寒い)」と、ハンブルクっ子もうんざりといった表情。特に地上が氷点下なのに雨が降る時は最悪です。雨は降った途端に凍結し、道路はつるつるに! こういう時、外を出歩くには細心の注意が必要になります。

子どもも大人も楽しいそり滑り子どもも大人も楽しいそり滑り

そんななか1月の最後の週末は、雪が降り積もった後でお天気が良くなり、一面の雪景色の上に太陽が照りわたるという、ハンブルクではありえないお天気に恵まれました。今までロックダウンで家に閉じこもりがちだった人々も、この週末はこぞって戸外に散歩に出かけていました。中でも人気だったのが、そり滑り。「海抜3メートルの平らなハンブルクにそり滑りができるところなんてあるの?」と思いましたが、実は結構あるのです。インターネットで調べてみると、なんとハンブルク市の広報ページにも「そり滑りができる場所」が地図と共に紹介されていました。その数、全部で27カ所。ほとんどは公園内なのですが、公園を建設する段階から「ここではそり滑りができるように」と計画されているのでしょうか。ドイツ人ってすごいですね。

マスクを着けた雪だるまマスクを着けた雪だるま

スキーと違ってリフトがないので、滑り降りた後は、そりを持ってまた坂を上らなければなりません。小さいお子さんをそりに乗せたまま坂を上っている人もいて大変そうでしたが、子どもたちは風を切って滑っていく爽快感に大はしゃぎです。家の中で過ごすことの多かった昨今、外の空気を思いっきり吸えて、体にも心にも大きなプラスになったことでしょう。1月末にはあまりにも多くの家族連れがそり滑りに出かけたために、新型コロナウイルスの感染拡大防止のための決まりを守れなくなることも。ある場所では警察が取り締まりに来たようで、人々を解散させている様子がニュースでも報道されていました。

「青空と雪」はハンブルクでは珍しいコンビネーション「青空と雪」はハンブルクでは珍しいコンビネーション

さて、雪の日の子どもたちのもう一つの楽しみは雪だるま作りです。今回、マスクを着けている雪だるまを発見しました。来年の冬は雪だるまのマスクも外れ、みんなが自由に外に出ることが可能になっていますように。

井野 葉由美(いの はゆみ)
ハンブルグ日本語福音キリスト教会牧師。イエス・キリスト命。ほかに好きなものはオペラ、ダンス、少女漫画。ギャップが激しいかしら?
www.nd-jcf.de
www.facebook.com/ndjcf

 
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