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ロマンティック街道で寄り道 ランツベルグ・アム・レヒ

ミュンヘンの西50キロメートルほどに、ロマンティック街道中に位置するランツベルグ・アム・レヒ(Landsberg am Lech)という街があります。小休暇からミュンヘンに戻るとき、地図で見かけて立ち寄ってみることに。この日はたまたま4年に一度のお祭り、ルーテンフェスト(Ruethenfest)の最終日で、旧市街地は装飾され、カラフルでクラシックなコスチュームに身をつつんだ人々のパレードや中央広場で奏でられる音楽などでにぎわっていました。古い建築物とアーティスティックな新しい建物が同居するレヒ河沿いの街はとても美しく、もう一度改めて来てみようと思っていました。

初秋の光が美しくなった先日、再びこの街を訪れました。中央広場に面したツーリスト・インフォメーションでもらった市内地図を見ると、いくつかおすすめの散歩コースがあります。小さな街ではありますが、全部を見るにはかなり歩くことになりそうなので、今回は南半分を中心に散策することにしました。街を囲む城壁の一部、門、塔などは補修などを施され、なかなか良い状態で残っています。南東に立つ、後期ゴシック様式のバイエル門(Bayertor、1425年建造)は街の防護の要であるとともに、ミュンヘンなどからの訪問者に街の威容を示すものでもあったのでしょう。美しい装飾が目に鮮やかで、驚かされます。塔の上に登ると(有料、月曜および冬季休み)、街のみならず周囲の景観も広く見晴らすことができました。

装飾が美しい、バイエル門装飾が美しい、バイエル門

お城は残念ながら残っていませんが、その周囲に残されている居住用の建物は、なかなかチャーミング。中央広場から城跡地へ至る斜面にある魔女地区(Hexenviertel)の小道では、木製のバルコニーや階段、壁面などに飾られた家々が昔日の城下町の面影を残しています。城跡の西側、レヒ河方面に向かった斜面にある小道でもかわいらしい庭やテラスを目にすることが多く、思わず足が止まってしまいました。

レトロな趣を残す、魔女地区の建物レトロな趣を残す、魔女地区の建物

そんなこんなで思ったより時間がかかってしまう街歩きですが、レヒ河方面にもすてきな一角がありそうなので行ってみました。河沿いのプロムナードにはすてきなカフェが立ち並んでいます。それらを眺めながら北上し、小道に入ると、そこはロマンティックな長屋風の家が並ぶ一角が。白い壁におそろいの両開きの木製ドアが付いていて、なんともかわいらしいです。この周辺も古さと新しさが同居していて、かつ、アーティストのアトリエやスタートアップらしき小さなショップが並んでいたりと、クリエイティブな活動を後押しする雰囲気が感じられました。

街をとうとうと流れるレヒ河は、オーストリアの山岳地帯に端を発し、フュッセン、ショーンガウ、アウグスブルグに潤いを与え、ドナウ河に合流します。上流であるオーストリアのレヒ地方も風光明媚で知られているので、そのうち訪れてみたいです。

Yoshie Utsumi
日独の自動車部品会社での営業・マーケティング部門勤務を経て、現在はフリーランスで通訳・市場調査を行う。サイエンスマーケティング修士。夫と猫3匹と暮らし、ヨガを楽しむ。2002年からミュンヘン近郊の小さな町ヴェルトに在住。

 
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