ジャパンダイジェスト

「Luffy Pancake」で味わうふわふわスフレパンケーキ

皆さんには、忘れられない、もう一度食べたい……と思うものはありますか? コロナ禍が長引いて一時帰国も難しいなか、この質問に対する答えが「日本で食べたもの」という方も多いのではないでしょうか。そんな方に朗報です。日本ではすっかりおなじみのあのスイーツが、先月からミュンヘンでも食べられるようになったのです。ふわっふわのスフレパンケーキを提供する「Luffy Pancake」が、今年11月から来年2月末までの期間限定のポップアップカフェとして、英国庭園(Englischer Garten)とミュンヘン大学(LMU)のすぐ近くにオープンしました。「I Love Leo」というフローズンアイスクリーム屋が冬季休業中の間、同店のスペースを借りて運営されています。

南ドイツのパンケーキといえば、Pfannkuchen。ジャムやチョコクリームを塗った薄い生地をぐるぐる巻いたり、四つ折りにしたりする食べ方が一般的です。一方の日本では、約10年前にハワイ発祥のパンケーキ屋がブームを巻き起こし、パンケーキは原宿スイーツの代名詞となりました。年々進化を遂げ、最近はとろける口どけのスフレパンケーキに、多くの人々が魅了されています。

ミュンヘンにオープンした「Luffy Pancake」ミュンヘンにオープンした「Luffy Pancake」

Luffy Pancakeのオーナーであるフレデリックさんもその一人です。2017年の12月、彼が現在のビジネスパートナーでもあるマルコさんとの世界旅行の道中で日本を訪れたときのこと。偶然通りかかった渋谷の小さなカフェで初めて食べた、まるで空気のような軽い舌触りのパンケーキに衝撃を受けたのでした。旅行後も忘れられなかったこの出来事が、LuffyPancakeの原点です。彼らは欧州へ戻ってから2年間にわたり、日本で味わった味や食感を再現すべく試行錯誤を重ねました。さらにはパリのパティシエの協力も得て、ついにフレンチのテイストをほのかに加えた日本のスフレパンケーキが完成したのです。

華やかでボリューミーなスフレパンケーキ華やかでボリューミーなスフレパンケーキ

オープンして間もない土曜日の昼下がり、店内は多くのお客さんでにぎわっていました。私はフルーツがふんだんに載った「Fruit jolis, jolis」を注文。パンケーキがじっくり焼かれるのを待っている間は、ホットココアを飲んだりすてきな内装を眺めたりしながら、くつろぐことができました。そして、念願のパンケーキ!期待以上にふわふわで、ほどよい甘さで、とてもおいしかったです。食後はしっかり満腹感が得られました。

左から、プロジェクトメンバーのマルコさん、フレデリックさん、祥子さん左から、プロジェクトメンバーのマルコさん、フレデリックさん、祥子さん

開店準備からオープンしてからの期間について、「いい意味でとてもクレイジーな1週間でした! ポップアップカフェの大変なところは、準備期間がほぼないことです。2日間で内装もキッチンのスタイルも全て変えて当店をオープンさせられたのは、友人やプロジェクトメンバーの支えあってこそでした」と話してくれたフレデリックさん。ポップアップが成功すれば、他都市への展開も検討しているそうです。

Instagram:@luffypancakecafe

大浦 詩織カミラ(おおうら しおり)
ミュンヘン生まれ、10歳ごろから京都育ち。大学卒業後、再びミュンヘンに戻る。もともと異文化教育や日独間のコミュニケーションに興味があり、ドイツのPR会社Storymakerに就職。J-BIG編集部として、在独日系企業の情報発信も行っている。 www.j-big.de

 
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