元々、漫画オタクな私にとって、最近のミュンヘンの漫画ブームには心躍るものがあります。市内中心部にある高級ファッション館「KONEN」のショーウィンドウの今回のディスプレイには、心臓がバクバクするくらいびっくりしてしまいました。
なんと、日本の漫画がデザインされていたのです。一つは高須賀由枝の「グッドモーニングコール」。漫画の紙面の拡大版が背景に使われ、窓にはキャラクターがペイントされています。ただし、背景のセリフは日本語で、窓のセリフは中国語。ドイツ人には日本語も中国語も、どちらもエキゾチックで刺激的に見えるのかもしれませんね。
もう一つは矢沢あい著「NANA」。東京の街が背景に現われ、(東京の街は更衣室の壁にもペイントされていました)窓には主人公のナナをヴォーカルとするインディーズバンド「ブラスト」のメンバーがペイント。「NANA」は漫画もアニメも映画も大ヒットしているので、ご存知の方もいるのではないでしょうか。
そしてドイツ最大級のブック・チェーンストア「Hugendubel」でも現在、「漫画週間」が行われています。漫画コーナーに置かれている漫画の数もどんどん増えてきて、手に取るドイツ人の姿をよく見かけるようになりました。私のドイツ人の知人の中にも宮崎駿の「となりのトトロ」の大ファンがいます。なんでもトトロのほのぼのした感じが良いのだとか。私も宮崎アニメの大ファンですので、トトロの魅力が分かるドイツ人に出逢うと手放しで喜んでしまいます。今後もドイツで日本の漫画ブームは続いていくような気がします。
ちなみに、ドイツで漫画がジャンルとして確立されたのは1990年代に入ってから。「MANGA」という言葉が認知されるようになったのは1996年、最初に発行された漫画シリーズは大友克博の「AKIRA」で、最初にブレイクした漫画シリーズは1997年に発行された「ドラゴンボール」でした。
大阪出身。1993年からミュンヘン在住。癒し系ドイツ人夫と、おちゃめな4歳半の娘との3人暮らし。ドイツの携帯電話ゲーム開発会社のQAマネジャー。ブログ 「中途半端でも大丈夫」を公開中。http://miamama.exblog.jp/