皆さん、こんにちは。今回は音楽好きな私が住む街、ミュンヘンの音楽シーンについてご紹介します。ミュンヘンといえば、クラシック音楽が根付いた街として知られ、ミュンヘンフィルやミュンヘン交響楽団、バイエルン放送交響楽団などの歴史あるオーケストラが活動し、また州立歌劇場では毎日異なる演目のオペラやバレエが気軽に楽しめます。クラシック音楽ファンなら一度は住んでみたいのではないでしょうか。
ドイツ国内外で精力的に活動する「Jakob Manz Project」のメンバー
そんな音楽に溢れる街ミュンヘン。実はあまり知られていないのですが、クラシック音楽以外の分野でもプロからアマチュアまで多くのミュージシャンが活躍しています。老舗のジャズクラブ「Unterfahrt」や「Volger」などでは定期的にライブが行われていて、地元のミュージシャンに演奏の機会を提供するだけでなく、音楽好きの常連客が集う社交の場としての役割も果たしています。
観客と演奏者との距離が近いのもライブハウスの大きな魅力
地下鉄Max-Weber-Platz駅を降りてすぐ、長い地下トンネルを抜けると「Unt erf ahrt」があります。この日はドイツ国内で精力的に活動するプロの若手サックス奏者Jakob Manz氏のライブが行われ、多くのファンで会場は埋め尽くされました。ジョン· コルトレーンやマイケル· ブレッカーを彷彿とさせる、緊張と調和、そして時に情感溢れる演奏は、会場を大いに盛り上げ、終演後もアンコールの声が鳴りやみませんでした。演奏後、私の隣に座っていたミュンヘンに滞在中のオーストリア人医師と、夜が更けるまで音楽の話で盛り上がりました。ミュンヘンにはこのように音楽のジャンルを問わず、お店と演者、観客が集う場所がたくさんありますので、ぜひお気に入りスポットを探してみてくださいね。
一夜限りの音楽の祭典を存分に楽しむミュンヘンっ子たち
そして、毎年5月には私が楽しみにしている、ミュンヘンで最も大きな音楽の祭典「Die Lange Nachtder Musik」が開催されます。ミュンヘンの街全体が音楽フェスティバルの会場となる一夜限りのイベントで、今年は5月11日(土)に約90の会場で400以上のコンサートが予定されています。屋外の特設ステージのほか、ホールやライブハウス、教会やカフェなど至るところに音楽が溢れます。当日はミュンヘン市内をめぐるシャトルバスも運行されるため、会場までのアクセスが簡単で、効率よく音楽フェスの雰囲気を楽しめます。ちなみに前回の私のルートは、教会でゴスペルを聞いた後、イタリアンレストランでギターの弾き語りとともに友人と夕食を楽しみ、バーでジャズの演奏を聴き、最後はラテンバーで来場者と一緒にサルサを踊るという楽しい一夜を過ごしました! 毎年約2万人が訪れるこのイベント。ミュンヘンの地元の演奏者が奏でるさまざまなジャンルの音楽に触れながら、ぜひ「今のミュンヘン」の音楽を感じてみてください。
Die Lange Nacht der Musik:www.muenchner.de/musiknacht
駐在員として赴任したミュンヘンで、自然や文化、人々に魅了され、2019年に完全移住。「ミュンヘン山の会」のメンバーとして月に1~2度ハイキングを企画したり、山歩きの魅力やミュンヘンでの日常生活を発信したりしている。
Instagram:@yama.trip.music_kou