良い季節になってミュンヘンの街は観光客も増え、ビアガーデンのオープンとともににぎわってきました。今回は、私が所属するハイキングサークル「M.Y.Kミュンヘン山の会」での活動を紹介したいと思います。ミュンヘン山の会は、2012年、当時駐在員としてミュンヘンに赴任した鈴木浩之さんが、ミュンヘン在住の日本人に山歩きの魅力を伝えるために設立しました。日本に帰国したメンバーも含め、現在173名が在籍。それぞれの体力や経験に合わせてコースを設定し、週末ハイキングを楽しんでいます。また夏合宿でスイスやイタリアをはじめ、オリンピア公園でのお花見やオクトーバーフェスト、忘年会など、ハイキング以外でも参加者同士の親睦を深めています。
アルプスの美しい風景を眺めながら歩く参加者
初夏の風が心地よい5月中旬の日曜日の朝7時、いつものように山の会のメンバーがOst駅前に集まりました。今回向かうのは、ドイツ南西部、ミュンヘンから車で約2時間のアルゴイ地方にあるAggensteinです。初めて参加する2名も含め、9名の参加者が車2台で山の麓まで移動しました。
ミュンヘン山の会では、リーダー(現在2名)がコースの難易度ごとに、企画立案から参加者募集、配車、当日の催行とガイドを行います。今回は私が企画した、標高差700メートル、歩行距離10キロの初中級コース。ただし斜度30度を超える鎖場(登山者のために鎖がかけられた所)がある、スリル満点のコースです。なだらかなハイキング道から始まる最初の1時間は、美しいバイエルンの景色も相まって参加者同士の会話も弾みます。Aggensteinの登り口に到着後、いよいよ急こう配の登山道へ。鎖場などの危険な箇所は、リーダーやベテランのメンバーがサポートしながら声を掛け合い、事故がないよう細心の注意を払いました。
急こう配の斜面は、ロープをつたって慎重に歩きます
まだ雪が残る登山道を歩くことさらに2時間。標高2000メートルの山頂に、全員無事に到着!山頂に立てられた美しい十字架が私たちを出迎えてくれました。それまで霧が掛かっていた山頂も、私たちが到着すると奇跡的に晴れ、美しい稜線や壮大なアルプスの景色が目の前に。参加者一同、大興奮でした。
山の上とは思えない、おしゃれでおいしい食事たち
山小屋「Ostlerhütte」に到着後は、アルプスの絶景を眼下にランチタイム。山小屋でのおいしい食事と生ビールを楽しむために、ずっと山に登り続けているといっても過言ではありません(笑)。下山後は、酪農家が営むチーズ店でおいしい牛乳やチーズなどのお土産を購入し、幸せいっぱいな気分でミュンヘンまでの帰路につきました。
私がミュンヘンに戻ってくるきっかけにもなった、美しいアルプスでの山歩き。これからも山の会の活動を通して、多くの人に山の魅力を伝え、ミュンヘンライフを楽しんでいければと思います。
ミュンヘン山の会のインスタグラム:@muenchen_yk
駐在員として赴任したミュンヘンで、自然や文化、人々に魅了され、2019年に完全移住。「ミュンヘン山の会」のメンバーとして月に1~2度ハイキングを企画したり、山歩きの魅力やミュンヘンでの日常生活を発信したりしている。
Instagram:@yama.trip.music_kou