ジャパンダイジェスト

心と目の保養に!植物園に出かけよう

皆さんもご存知の通り、ミュンヘンは車で1時間も走れば、山あり湖ありと、お出かけするところには事欠きません。ミュンヘン市内にも泳げる湖がありますし、イギリス庭園をはじめ、お散歩に最適な公園がいくつもあります。そんな自然の魅力溢れるミュンヘンの中で、今回はニンフェンブルク城に隣接する、ニンフェンブルク植物園をご紹介したいと思います。

美しいフランス風の植物庭園美しいフランス風の植物庭園

知人から「とっても良かったよ」と勧められ、お天気の良いある日、カメラを持って出かけました。「午前中に行って帰って来よう」と思っていたのですが、見どころ満載で、滞在時間はなんと5時間に!単なるお花畑と侮ることなかれ、植物全般に関する国際的な研究プロジェクトが行われるなど、植物の生態を研究するための場所でもあるのです。広さは21.2ヘクタール、その中に5000平方メートルの温室もあります。

アルピヌムの丘からの眺めアルピヌムの丘からの眺め

園内に入ると、まずは私たちが「庭園」と言われて想像する通りのフランス風庭園が現れます。折しもシャクヤクの季節でしたので、さまざまな種類のシャクヤクが咲いており、なかには人の頭ほどの大輪の花も。シャクヤクはドイツ語で「Pfingstrose」といいますが、「Pfingsten」(キリスト教の聖霊降臨祭・教会の誕生日)の時期に咲くのでその名が付いています。アイリス園、バラ園、シャクナゲ園など、種類ごとに集められたコーナーも。アイリスとバラはこれからでしたが、シャクナゲは咲き始めており、美しさを堪能しました。園内を歩き進めると、至る所にベアラオホ(行者にんにく)が自生しており、その辺りにはにんにくのほのかな香りが……。採取したい思いが起こりつつも、「植物園のものを勝手に採取してはいけない」と自制して、散策を続けました。

子どもたちに大人気。温室内のカメと金魚子どもたちに大人気。温室内のカメと金魚

アルピヌムという小高い丘には、アルプス、ヒマラヤ、アジア、米国などから高山植物が集められ、地域ごとに植えられています。それぞれの植物に地域と名前が書かれているので、それぞれの地域の風景を想像しながら眺めることができました。温室も、地域ごと、種類ごとに部屋が区切られていて、その種類の多さに見飽きることがありません。

そして発見だったのは、野菜コーナー、果樹コーナー、用途別に用いられる植物コーナーがあったことです。確かに植物全般にわたる「植物園」なのだと納得したことでした。花と緑で目に優しく、心も解放されるので、全ての人におすすめです。季節によってさまざまな花が楽しめると思いますので、また時期を変えて行ってみたいと思いました。

井野 葉由美(いの はゆみ)
イエス・キリストに出会って、声楽専攻から牧師に転身。2022年よりミュンヘン日本語キリスト教会牧師。今でも少女マンガ、オペラ、ダンスは大好きです。 www.muc-japan-christ.com/

 
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