雪が多く降った今年の冬。そろそろ灰色の空も見飽きてきた頃です。きらめく太陽に輝く海辺の砂浜を思い浮かべ、「たまには思いっきり汗をかいてみたい!」などと考えたりするのは私だけではないでしょう。
2月18~22日、ミュンヘン東部にあるメッセ会場にてレジャー・旅行情報メッセ「f.re.e - Die Freizeitmesse」が開催されました。今年から名称が変わりましたが、長く「C-B-R」と呼ばれていた人気の一般消費者向け見本市です。会場では旅行から自転車、ボート、乗馬、キャンプまでのアウトドアスポーツや健康、ウェルネスなどテーマ別にレジャーに関するさまざまな情報が紹介されていました。
子どもたちに大人気の任天堂「Wii」
例えば旅行ブースでは、近場の旅スポットから世界各地の観光情報まで、ありとあらゆる目的別のツアーのほか、バリアフリー・ツアーや語学学校の案内などもありました。気に入ったツアーが見つかれば、メッセ特別価格で予約し、必要な旅行用品を揃えて、ついでに保険にも加入できる……と、ここだけで準備は万端に整ってしまいそうです。「さて、お土産は何にしよう?」と早くも帰りのことまで考えている人のために、物産品の試食販売コーナーもありました。そして、これも旅行者にとって重要な情報ということで、Zoll(税関)のブースでは「旅先から持ち込んではいけない物」の展示も行われていました。
インドア派向けには、家庭用サウナやジャグジー、ハイテク・マッサージチェア、ゲーム機などが紹介されていました。特に日本が誇る任天堂の「Wii」の体験コーナーは大人気で、子どもたちの順番待ちの列ができていました。メッセ期間中は、ちょうど学校がファッシング休暇中だったので、皆さん情報収集がてら、子どもも楽しめるこの「安・近・短」のメッセにやってきたのでしょうか。
かなり非現実的ながら面白かったのは、クルーザーのブース。どれもゼロがいくつ並んでいたか思い出せないほどのお値段でしたが、普段はあまりお目にかかれないものなので、この機にじっくりと拝見させていただきました。真夏の太陽の下でクルージング……という夢くらいは見ても良いですよね。
暑さを夢見て出掛けてみれば、そこは同じようなことを考えた人々でごった返し、太陽はきらめかずとも、すでに汗だくの状態。休暇に情熱を注ぐドイツ人の熱気に煽られ、クルーザーは買えませんでしたが、次の休暇を夢見ながら会場を後にしたのでした。
今年の招待国はチュニジアでした。入場を待つ人々
2004年よりミュンヘン在住。主婦の傍ら、副業でWEBデザイナー。法律家の夫と2人暮らし。クラブ通い、ゴルフが趣味のおばさん。