ヘッセン州でCDUと緑の党が連立交渉へ
争点はフランクフルト空港の拡張工事
ヘッセン州議会で11月22日、キリスト教民主同盟(CDU)が緑の党と連立交渉に入ることを全会一致で決議した。連邦議会選挙と同じ9月22日に実施されたヘッセン州議会選挙で、CDUは第1党となったものの、単独過半数を獲得できず、社会民主党(SPD)および緑の党と連立協議を重ねていた。今回の決定に対し、同州SPDのシェーファー=ギュンベル代表は遺憾の意を表明しつつも「野党としての立場を積極的に貫く」と言明。左派党と緑の党との3党による連立の可能性を否定した。
連立交渉における最大の争点は、フランクフルト国際空港の拡張工事。CDUが経済効果と雇用創出をもたらすものとして、同計画を積極的に推進している一方、緑の党は騒音対策と夜間飛行の禁止、さらに第3ターミナルの建設中止を主張している。このように両党の意見が食い違っているため、今回の連立交渉開始のニュースを受けて、空港事業会社フラポートの株価は3.6%急落した。
CDUと緑の党の連立政権は、州レベルでは2010年にハンブルク市(州と同格)で初めて成立している。