第3次メルケル政権が発足
SPD、大連立政権を承認
大連立政権への是非を問う社会民主党(SPD)の党員投票の結果が14日集計され、75%の賛成票を得てキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)との大連立政権を承認した。これにより、9月の連邦議会選挙から3カ月を経て第3次メルケル政権が発足した。ヴェルト紙が伝えた。
新政権発足の決定を受けて、閣僚の顔ぶれが発表された。その中で、最も驚きを持って迎えられたのが、フォン・デア・ライエン氏(CDU)の国防相就任。同氏はこれまでにもメルケル政権で家庭相、労働相を歴任した人物で、今回ドイツ史上初の女性国防相誕生となる。これにより、これまで国防相を務めていたデメジエール氏(同)は内相に、そしてフリードリヒ内相(CSU)は農業相へとポスト替えが行われる。今年5月に発覚した無人偵察機の購入に関する問題などで批判の矢面に立たされていたデメジエール国防相が、今回の人事に対してどのような反応を示したかについてメルケル首相は、「各人が各任務に対し、情熱を持って取り組もうとしている」と回答した。
このほか、交通相にはCSUのドブリント幹事長が就任。CSUが推進する普通乗用車に対するアウトバーン通行税導入の行方が注目される。財相は大方の予想通り、ショイブレ氏(CDU)が続投。保健相にはCDUのグレーエ幹事長、首相府長官にはアルトマイヤー環境相(CDU)が就任する。
なお、連立パートナーのSPDからは、ガブリエル党首が経済相とエネルギー相を兼任する「スーパー大臣」のポストに、外相にはシュタインマイヤー氏が就任する。同氏がこのポストに就くのは2度目。社会相には、SPD幹事長のナーレス氏が、家庭相にはメクレンブルク=フォアポンメルン州の社会相、シュヴェーズィヒ氏が抜てきされた。
このたびの閣僚人事について野党・緑の党のホフライター院内総務は、ラムザウアー交通相の後任に同じCSUからドブリント氏が選ばれたことについて、「交通相の任務をポピュリスト的政治家に任せるべきではない」とコメント。また、ガブリエル氏が経済とエネルギー問題を同時に担当することに対して「非常に興味深い」と皮肉り、「大連立政権は刷新や将来性よりも大手電力会社の関心事を重んじている」との批判を展開している。



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