私の街のレポーター ハンブルク Hamburg

アイスクリームの美味しい季節がやって来ました！ 概してドイツの人々はアイスが大好きで、暑い日にはどのアイス屋さんにも行列ができています。最近、複数の方から、中でも｢アルトナにあるアイス屋さんのアイスが美味しい｣との証言を得たので、早速行ってみることにしました。

ハンブルク・アルトナ駅から歩くこと5分弱。その名も「Eisliebe（アイスの愛）」というそのお店に近付くと、噂通り、確かにしっかりと行列ができていることを確認できました。その最後尾に並び、前にいた方に｢ここへは、よく来られるのですか？｣と尋ねると、｢住んでいるのは全く別の所だけど、以前からこのお店の評判を聞いていたので来てみたんだ｣とのこと。期待が高まります。

お店の外に行列ができています

小さな店内に入ると、3人の店員さんが手際よくアイスを盛り付けていました。お店の中に小さなベンチがあり、そこで座って食べることもできますが、ドイツ人の皆さんは、やはり外に出て太陽の下でアイスを食べたいようです。メニューにはコーヒーなども書かれていますが、行列を作っているお客さんの目当ては、ひたすらアイスクリームのようでした。

このお店のアイスはすべて自家製。その日に売り切る分だけを当日の朝から作っています。ですから開店は少し遅めの12時。21時まで営業しています。｢新鮮さがアイスの命｣とは、店主であるフランツ・ハンザートさんのご意見。お客さんが並んでいて忙しいにもかかわらず、快くインタビューに応じてくれました。いつもフレッシュなアイスを提供できるように、その日の天気と気温を見て作るアイスの量を決めるそうです。また、1日に出すアイスの種類は、約60種類あるレパートリーの中から12種類のみで、それを日替わりで提供しているとか。その理由は、アイスを作る時に種類が多すぎると、注意力が散漫になるからだそうです。美味しいアイスを、精魂込めて作るためのアイディアなのですね。ハンザートさんのアイスにかける情熱が伝わってきました。

この日、私が試してみたのはカシスヨーグルトアイス。1ディップ90セントです。ヨーグルトの酸味がさわやかで、しかもコクがあり、フルーツ・ソースの甘みとのバランスが絶妙でした。後味もさらっとしていて、しつこくないのも素敵です。これは確かに、ちょっと遠出をしてでも来てみる価値があると思える納得の味でした。

開店時期は3月初旬～10月末。さて、今年の夏はアイス屋さんが繁盛する暑い夏になるでしょうか？

Eisliebe:
Bei der Reitbahn 2, 22763
Hamburg

ずらりと並んだ手作りアイス

井野 葉由美（いの はゆみ）
ハンブルグ日本語福音キリスト教会牧師。イエス・キリスト命。ほかに好きなものはオペラ、ダンス、少女漫画。ギャップが激しいかしら？