日照時間の長いサマータイムを利用して、ここ数年、ハンブルクでは「~の長い夜」というイベントが行われています。いちばん良く知られているのは「博物館の長い夜 (Lange Nacht der Museen)」だと思いますが、9月15日は「教会の夜(Nacht der Kirchen)」でした。各地の教会ではコンサートを始め、さまざまなイベントが開催されました。今回はその中の一つ、ヴェーデル自由福音教会で行われたサマーフェスト(もうサマーじゃない!と思うのは日本人の感覚でしょうか……)をご紹介しましょう。
このフェストは、「教会は信者のためだけにあるのではなく、開かれた空間である。広く地域社会に貢献していきたい」という同教会のコンセプトによって企画されたものです。この教会は幼稚園を併設していることもあって「子どもたちに楽しんでもらえる企画を!」と、教会の敷地いっぱいに、よくもこれだけ……と感心するほど、たくさんのゲームや催しが用意されました。教会前の通りを通行止めにし、馬車を走らせるほどの念の入れようです。
お祭り用メークで気分もウキウキ
またこの教会では、ハンブルク近郊で唯一の日本語礼拝が午後に行われていることから、日本人の企画によるスイカ割りとパン食い競争も行われました。どちらもドイツの子どもたちにとっては初めての経験のようで、喜んで参加していました。特にスイカ割りは思いっきり叩けるのが気分がいいのか、男の子たちに人気がありました。ドイツの子どもたちは日本よりもずっと伸び伸びしていると思いますが、それでもまだエネルギーを発散し足りないということでしょうか?
スイカ割りは初めて!
夕方からはバンドの生演奏も
カフェには手作りのケーキがずらりと並び、子どもたちが外で遊んでいる間、ご両親はカフェでゆっくりおしゃべり。夕方からは生バンドの演奏が始まり、バーベキューとカクテルバーもオープンしました。
チラシやポスターを見て訪れたという地元の方がたくさん参加され、「地域社会に貢献したい」という教会の願いも見事に達成されたようです。子どもも大人も楽しめる企画満載の、まさに教会の“長い夜”でした。
ハンブルグ日本語福音キリスト教会牧師。イエス・キリスト命。ほかに好きなものはオペラ、ダンス、少女漫画。ギャップが激しいかしら?