音楽ファンならずとも、ハンブルクの中心にある、大きなガラス張りの州立オペラ座のことはきっと皆さんご存じでしょう。でも、アルトナ地区にある室内オペラ座「HamburgerKammeroper」はあまり知られていないのではないでしょうか?
足を一歩踏み入れると、そこは別世界
270席余りの小さな劇場ですから、建物は周りの風景に溶け込んでいるあまり、見過ごしてしまいそうです。しかし入口を一歩入ると、赤いじゅうたん、鏡張りの廊下……と、「さすがヨーロッパの劇場!」という雰囲気を持っています。
この室内オペラ座は、フルオーケストラではなく、小編成の室内楽に編曲されたバージョンで演奏します。それでもちゃんとオーケストラピットはあるのですよ! 小さな劇場なので合唱団を擁することはできず、合唱を省いた形でドイツ語訳にて上演されます。シリアスな作品より、コミカルで楽しい作品が多いようです。小劇場ならではの演奏者と客席の距離感で、臨場感があふれています。普通のオペラ座では、歌手が客席から登場ということはまずありませんが、ここでは、客席の中で歌手が歌うこともあるんですよ。
思わず見逃してしまいそう
さて、幕間にはラウンジでシャンパン、というのはどこの劇場にもあることですが、ここでは普通の食事が予約できます。何かのお祝いに、「オペラチケット+ディナー」(43.5 ~ 56ユーロ)というお洒落なプレゼントはいかがでしょうか。
16時になると、子ども劇場に早変わりするのもここの特徴です。子ども劇場と言えども、大人が行っても構いませんし、オーケストラも歌手たちも生演奏です。子ども向けに時間が短縮されていて、しかもわかりやすく演出されていますから、オペラは初めて、という方にはかえっておススメめかもしれません。ぜひ一度、お試しあれ!
Hamburger Kammeroper
Max-Brauer-Allee 76, 22765 Hamburg
(アルトナ駅から徒歩5 分)
TEL : 040-382959
チケット: 20 ~ 32.50 ユーロ(子ども劇場は11 ユーロ)
www.hamburger-kammeroper.de
ハンブルグ日本語福音キリスト教会牧師。イエス・キリスト命。ほかに好きなものはオペラ、ダンス、少女漫画。ギャップが激しいかしら?