ジャパンダイジェスト

ヨーヨーでドイツを魅了! 世界チャンピオンShu Takada

ドイツ国内7カ所に劇場を持つコメディ・アクロバットショー劇場のGOP。4月末までハノーファーで上演中の演目「NEO」には、ヨーヨー世界チャンピオンのShu Takadaさんが出演し、アクロバット、ダンス、ヨーヨーを組み合わせた斬新なパフォーマンスで、観客を魅了しています。

日本に生まれ育ったShu Takadaさんは6歳でヨーヨーを始め、今年で20周年を迎えました。2012年に世界大会で初優勝してから、これまで6回優勝を飾っています。ちなみに大会の審査では、3分間ヨーヨーを使ったパフォーマンスを披露し、芸術点と技術点で採点されるそう。総合的な美と調和、そしてあっと驚く技が要求されます。そんな輝かしい経歴を持つShu Takadaさんは、昨年初めてGOPに参加し、エッセン、ブレーメン、ボンの3カ所に合わせて半年ほど出演しました。今年は3~4月にハノーファー、5月からはミュンヘンのGOPに出演します。

Shu TakadaさんShu Takadaさん

「NEO」はギリシャ語で「新しい」という意味。イタリア人兄弟のアクロバットをはじめ、カナダ人女性によるバトン、ウクライナ人女性のパフォーマンス、さらに生演奏の音楽と語り、ユーモアたっぷりの進行役の饒舌 (じょうぜつ)ぶりに、あっという間に2時間がたちました。Shu Takadaさんは、昨年も同じメンバーで舞台に出ていたので、気心が知れていてやりやすいとのこと。ヨーヨーを自由自在に操るパフォーマンスに、大きな感嘆の声が上がります。

GOPはインターナショナルなメンバーが魅力GOPはインターナショナルなメンバーが魅力

ショーで工夫しているのは、音楽に合わせて動くこと、またヨーヨーを知らない人にも分かりやすく見せることだそう。「ヨーヨーは小さいけれど、ダイナミックさとスピードを楽しんでほしい」と話します。また彼の人生のモットーは、「ステージでは自分が一番かっこよく、私生活では謙虚に」。世界チャンピオンとしてヨーヨーの素晴らしさを伝えるという使命を自覚しつつ、プロとして責任を持って活動しています。現在、米国のメーカーと提携して、ヨーヨーの独自ブランドを展開しているそうです。滞在中のドイツについては、「住みやすいと思います。アーティストが尊敬されていると感じるし、グラフィティーがあちこちにあって、道もかっこいいですね」と、昨年に続くドイツ生活を満喫しているようでした。

ヨーヨーという枠を超えた技の数々ヨーヨーという枠を超えた技の数々

日本では、皆一度はヨーヨーで遊んだことがあるでしょう。何かに夢中になり、それを突き詰めた結果が、今のShu Takadaさんをつくっているのですね。日本人的な緻密さと、練習に裏打ちされたダイナミックかつ丁寧な動き、体の中心から指を通してヨーヨーの先まで伸びる真っすぐなもの。そういうものをShu Takadaさんのパフォーマンスから感じました。

Shu Takadaさんのウェブサイト:www.shutakada.com
GOP ハノーファー「NEO」:www.variete.de/hannover/programm/neo

田口理穂(たぐち・りほ)
日本で新聞記者を経て1996年よりハノーファー在住。ジャーナリスト、法廷通訳士。著書に『なぜドイツではエネルギーシフトが進むのか(学芸出版社)』、共著に『コロナ対策 各国リーダーたちの通信簿(光文社新書)』、『夫婦別姓─家族と多様性の各国事情(筑摩書房)』など。
 
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