ジャパンダイジェスト

陶芸アトリエ×心理学 STUDIO PAPAYA

ライプツィヒの中心地からすぐのRoßplatzに、STUDIO PAPAYAという陶芸アトリエがオープンしました。今回、そのオープニングパーティーに参加してきたのでレポートします。

STUDIO PAPAYAを主宰するのは、ヨハナとヴェレナ。二人はそれぞれ大学で心理学を学びながら、ビデオやチュートリアルを通して独学で陶芸を学んできました。大学卒業後、心理学の修士号や心理療法士としての訓練を受けることにしていたのですが、陶芸への情熱が大きくなり、陶芸家として独立する道を選んだそうです。そんな二人の出会いは、2020年1月。ヨハナがもともと工房として使っていたTerra Rossa Galerieをヴェレナが訪れ、すぐに意気投合。一緒に陶芸工房を開くことを決めました。

ヨハナとヴェレナヨハナとヴェレナ

STUDIO PAPAYAでは、カップやボウル、お皿、花瓶などの日常使いできる実用的な陶器を中心に制作しています。コンセプトは、「時代を超えたシンプルで機能的な製品」。日本のミニマリズムにもインスパイアされているそうで、ドイツの陶器製品によく見られる派手な色や華美な装飾はなく、全体的に控えめな印象です。ベージュ、グレー、ライトブラウンなど、落ち着きのあるナチュラルな色合いを用いて、細部にまでこだわったミニマルな作りが特徴。中には、ジブリ映画「となりのトトロ」に影響を受けて制作された「Totoro」というお茶碗もあります。オリジナル陶器の制作も可能で、すでにライプツィヒのカフェやレストランからもオーダーを受けているそうです。

また、二人は心理学の視点も持ち合わせています。陶芸ワークショップを通して、リラクゼーションやマインドフルネスといったテーマで、ストレスからの解放や、独創性の表現、価値観を大切にした空間を提供したいと考えているそうです。心理学と陶芸、一見すると全然違う分野の視点の融合が面白いですね。

優しい色合いの陶器が並んでいました優しい色合いの陶器が並んでいました

オープニングパーティーでは、DJをはじめ個性的な古着屋の出張販売、ドリンクバーなどの出店があり、たくさんの若者でにぎわっていました。STUDIOPAPAYAの陶器のディスプレイ方法も斬新で、すてきな空間が楽しめます。

オープニングパーティーでのDJと古着屋さんの出張オープニングパーティーでのDJと古着屋さんの出張

新型コロナウイルスの感染状況次第ではありますが、今後、STUDIO PAPAYAでのワークショップの開催や、クリスマスマーケットへの出店、ポップアップショップなどが企画されているとのこと。二人はとてもフレンドリーで人脈も広いため、STUDIOPAPAYAに来れば、ライプツィヒのさまざまな面白い人やものを知ることができるのではないかと期待しています。最新情報はインスタグラムで発信されているほか、ウェブサイトでの陶器の購入も可能です。ぜひチェックしてみてくださいね。

STUDIO PAPAYA:www.studiopapaya.de

小見山 郁子(こみやま いくこ)
岡山県出身。コミュニティースペースやまちづくりに興味を持ち、NPOで活動しながら診療放射線技師として8年間病院勤務。ひょんなご縁で2018年に渡独し、ライプツィヒにある「日本の家」で活動を開始。2020年から日本食を中心としたコレクティブとして活動中。
 
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