ジャパンダイジェスト

ヴィンツェンツテルメで心も体も温まろう

記録的な大雪であった先年の冬とは打って変わって、今年の冬は積雪が少なく、昨年新調したそりの出番も少なめ。私は日ごろの運動不足を解消すべく、手軽に遊べるスポーツをちょこちょこ楽しんでいますが、なかなか冬は体が冷えて硬くなりやすいですね。そんなときは温泉にでも入りたい……というわけで、今回は私の最近のお気に入り温泉施設をご紹介します。

温泉といっても、ドイツの場合は水着を着用して入浴するタイプが多く、温度も温水プールより少し温かいくらいのものが大半です。シュトゥットガルト市内の「DAS LEUZE」をはじめ、ゆっくりと落ちつけるベーブリンゲン の「Mineraltherme」、大きな滑り台などがあるフロイデンシュタットの「PanoramaBad」、40度のお湯を楽しめる「Panorama ThermeBeuren」などが同市近郊では挙げられますが、今回ご紹介するのは、シュトゥットガルトから車で40分ほどのバート・ディッツェンバッハにある「VinzenzTherme」(ヴィンツェンツテルメ)。

普段は、夜は室内も暗く演出され心地良い空間に普段は、夜は室内も暗く演出され心地良い空間に

この温泉施設は、シュヴァーベンジュラ山脈で最も美しい渓谷の一つであるフィルス川上流にあります。カニシウス源泉から湧き出る温かい鉱泉水の特徴は、天然炭酸の含有量が非常に高いこと。この湯元は、深さ600メートルの貝殻石灰岩から噴出しており、環境への悪影響はほぼないそうです。この炭酸水が、全身の血液循環を良くして酸素供給を改善してくれます。

そんな効用を知ってか知らずか、こちらの温泉の客層は年配の方が多いのですが、一方で幼児や乳幼児連れの姿も多く見かけます。それもそのはず、多くのドイツの温泉では乳幼児の入湯が禁止されているなか、こちらの温泉では乳幼児も入浴が可能なのです(ただしプール用オムツを着用のこと)。年配の常連さんたちが赤ちゃんに楽しそうに話しかけている光景も見られ、なんだか心まで温かくなります。

水中音楽の仕掛けがあるエクササイズプール水中音楽の仕掛けがあるエクササイズプール

州公認のこの癒しの泉の温水は、ヴィンツェンツテルメの全てのプール(湯船)に使われています。湧出時の温度は46度ですが、メインプールではこれを35度まで落とし、長くいてものぼせず、かつ体が冷えない心地良い温度に設定されています。少し低めの28度に設定されているエクササイズプールには、水に潜ると聞こえる水中音楽の仕掛けがあり、肌でも微かにその音の微動を感じられます。エクササイズプールで提供される多数のアクアフィットネスやセラピーによって、多くの方が体を動かすのを楽しんでいました。

現在はコロナの影響により、入場に際しては2G プラスのルールが適用されています。近頃はヴィンツェンツテルメ脇に抗原検査センターができ、そこでテストを受けられるのも便利です。ドイツの寒い冬はもうしばらく続きますが、ぜひ、冷えた体をほぐしに温泉に出かけてみてはいかがでしょうか。

ヴィンツェンツテルメ:www.vinzenztherme.de

フンドハウゼン エリ
大阪生まれ、東京育ち。2007年末よりシュトゥットガルト在住。Merz Akademie大学視覚コミュニケーション科卒。語学力を武器に、日本企業のリロケーションをサポートしながら、メディアデザイナーとしても幅広く活躍している。趣味はギターと読書。

 
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