私の街のレポーター シュトゥットガルト Stuttgart

みなさんは古着屋で服を買ったことはありますかd？私は古着が好きで、原宿の古着屋に立ち寄ったり、フリーマーケットを楽しんだりしてきました。ドイツでもおしゃれな古着屋さんに行きたいなと思っていた矢先、VINOKILOという量り売りビンテージ古着店のポップアップイベントがシュトゥットガルトで開催されるということを知りました。

VINOKILOは2016年に設立されたスタートアップ企業で、ファッショナブルで環境問題に意識した若者をターゲットに、ポップアップイベントなどで1960～1990年代を中心としたビンテージ古着を販売。その名前の通り、洋服の価格はキロ単位で決められています。アジア人は欧米人よりも比較的サイズが小さいため、「重さ＝価格」が抑えられるのでお得かもしれません。それを知ってか知らずか、会場内では多くのアジア人がイベントを楽しんでいるのを見かけました。

懐かしい柄のワンピースが並ぶ

このイベントではショッピングを楽しめるだけでなく、厳選された楽曲が会場内を演出するなど、おしゃれに敏感な若者向けにパーティー要素もあります。シュトゥットガルトのポップアップ会場としてスケートパークのSTUTTPARKが選ばれているところにもセンスの良さがうかがえます。また、インターナショナルな雰囲気で、イベント会場内で話しかけられる言葉がドイツ語でなく英語なのも、なんだか非日常的な気分にさせてくれました。

イベントは数日間行われているのですが、2日目以降は値下げされるため、さらにお得にお買い物を楽しめます。古着を持っていくと、その古着の量に応じて割引される制度もあるそうです。

服だけでなくベルト、靴、かばんなども数多くあります

会場で実際に古着を手に取ってみると、丈夫な生地でしっかりしているものが多くあり、今でも抵抗なく着られるデザインの服が多いことに気づかされます。またVINOKILOでは、ファストファッションは扱っていません。

ドイツでは、1人当たり年間1.2キログラムの繊維が燃やされ、2.7キログラムが埋め立て地に処分されるといいます。衣類の廃棄処分は気候に有害であるだけでなく、コストが高いことも問題となっています。

スケートパークを使ったユニークな会場

さらに衣服の品質は年々低下しており、古着を雑巾にダウンサイクルして使用することすらできないほど。ファストファッションは、大量生産によって販売価格を大幅に抑え、流行に敏感に反応して生産できるというメリットがありますが、二酸化炭素の大量排出や海洋汚染など、多くの深刻な環境問題を抱えているのが現実です。環境にも優しいVINOKILO ポップアップイベントは欧州各地で定期的に行われています。きっとすてきな掘り出し物に出会えますよ。

VINOKILO：https://vinokilo.com/de