ジャパンダイジェスト

エルディングのアヒルレース

快晴となった7月14日、ミュンヘンの北東にある町エルディングで夏恒例の「アヒルレース」が行われました。「アヒル」と言っても本物の鳥ではなく、よくお風呂に浮かべて遊ぶ、あの黄色いプラスチック製のアヒルです。ただ単にアヒルを川に浮かべてその流れの順位を競うという、ばかばかしくも可愛らしいこのレースを観に行ってみました。

アヒルレースの発祥地は米国。その後、英国を経由してドイツなど欧州諸国にも広まりました。元々は寄付金集めを目的として始まったレースですが、ドイツでは賭け事の要素が強いようです。レース参加者は宝くじを買うようにアヒルの番号を買い、アヒルがゴールした順位に応じて、特定の賞品を受け取るというシステムです。ドイツ各地でこのレースが行われており、国内最大規模のものでは5万羽が参加すると聞きますから驚きです。

川の上に沢山のアヒル達
小川の流れにまかせて進むアヒルたち

エルディングのアヒルレースの掛け金は1羽3ユーロ。今回は、約2000羽がエントリーしました。スタート地点は町内を流れる小川に架かる橋。まずは、主催者が川の上にせり出した青いビニール袋に番号付きのアヒルたちを入れます。スタート前にアヒルが川に落ちてしまったら一大事なので、準備する手つきは慎重そのもの。そして、参加者たちのカウントダウンに合わせて、アヒルたちが一斉に川に放たれました。あとは川の流れと運に任せるのみ。見物客たちは緑の美しい川沿いをそぞろ歩きしながらアヒルの流れを追い、共にゴールを目指します。途中でアヒルが石などに引っ掛かってしまったら? などという心配はご無用。すべてのアヒルがゴールするのを見守るため、最後尾のアヒルの後には見張りのカヌーが続いていました。

橋の上に沢山の観覧者達
ゴールでは、専用の仕掛け網でアヒルをキャッチ!

さて、私たち見物客は一足先にゴールに到着。ここでは、すでに主催者と参加者が最初のアヒルを待ち構えていました。ゴールでは、取りこぼしがないよう、主催者が専用の仕掛け網を使ってアヒルをキャッチしていました。後続のアヒルたちも続々とゴールし、主催者がアヒルの番号を確認、しっかりと順位が記録されていきました。

今年の1位の賞品はアルプス熱気球遊覧飛行。ほかにも、騎士祭りのVIP入場券やレゴランドの入場券など楽しい景品が揃っていました。残念ながら入賞できなかった人たちにも参加賞として景品が用意されており、景品交換所には長い列ができていました。

明るい夏の日にふさわしい、なんともほのぼのとしたアヒルレース。来年は私もエントリーしてみようかな。

Y. Utsumi
2002年からミュンヘン近郊の小さな町ヴェルトに在住。会社員を経て独立し、現在はフリーランスとして活動中。家族は夫と2匹の猫で、最近の趣味はヨガとゴルフ、フルート。
 
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