シュトゥットガルト隣町のエスリンゲンでは、来る4月6日に今年で7回目を迎える「行け行けアヒルレース(Entenrennen)」が開催されます。私は昨年、このイベントに参加してすっかりその魅力にはまってしまい、今年もぜひ行こうと思っています。
良きお風呂のお伴、鮮やかな黄色のおもちゃのアヒルちゃんは、おそらく誰もが一度は目にしたことがあると思います。あのアヒルをエスリンゲンの小運河に流し、どのアヒルが一番早く下流に流れ着くかを競うレースです。幅4m程の川ですが、流れは結構速く、アヒルの数は6000羽以上という大きなレースであるため、ドイツ語で「Schnabel-an-Schnabel-rennen=くちばしの押し合いへし合い合戦」と表現される通り、とてもエキサイティングな光景が繰り広げられます。参加したい人は誰でも1匹3ユーロで、アヒルのくじ番号を購入することができます。自分が賭けたアヒルが3位以内に入ったら、豪華な賞品がもらえるのだとか。今年の賞品の詳細も、すでに決まっているようです。
アヒルレースのスタート!
このレースはチャリティー・イベントの一環で、収益金はすべて児童支援施設Agapedia Kinderzentrumに寄付されます。昨年の新聞報道によると、このイベントによってアヒルちゃんがもたらした寄付金は1万7000ユーロで、過去最高額を記録したそうです。
さて、アヒルレースを見終わったら、その足でガーデニングショーを観に行くというコースがお勧めです。エスリンゲンのガーデニングショーは2001年に始まり、当初は地域の庭師や園芸家たちによって開催されていましたが、近年その人気が急上昇し、プロの園芸家やアーティストもドイツ全域のほか、近隣のフランスやオーストリアから参加するようになりました。当日は、風情のあるエスリンゲンの旧市街が華やかな庭園に仕立てられます。鑑賞することはもちろん、自宅の庭、また庭がなくてもバルコニーやテラスの飾り方などについて、きっと多くのヒントを得ることができるでしょう。
その他、ここではガーデニング用品や飾りを購入することもできます。私の記憶では、確か昨年はレモンの木やぶどうの苗など、花屋では買えない珍しい植物も売られていました。
紫陽花で飾られた素敵な一角。昨年のガーデニングショーにて
また、この日はちょうど市内のお店がオープンする「ショッピング・サンデー」でもあるので、いつもの静かな安息の日曜日と違って、春の始まりを賑やかに楽しめると思います。
Entenrennen
4月6日(日)Die Maille 12:00スタート
※レースのくじ購入はエスリンゲン観光インフォメーションにて
www.rt161.de
Esslinger Gartentage
開催日:4月5日(土)、6日(日)
www.esslinger-fruehling.de
中国生まれの日本国籍。東北芸術工科大学卒業後、シュトゥットガルト造形美術大学でアート写真の知識を深める。その後、台北、北海道、海南島と、渡り鳥のように北と南の島々を転々としながら写真を撮り続ける。
http://kakueinan.wordpress.com